スロヴェニア マリボール国立歌劇場「アイーダ」東京公演では、2人のビッグな歌手が出演する。この2人にインタビューを行った。明るく開放的なグレギーナと、真摯に音楽にむきあうチェドリンス。実に対照的な2人であった。
Q1 どうやって世界的なソプラノ歌手になれたのでしょう?
声や美しさを維持するのに心掛けていることはありますか?
グレギーナ:秘密を知りたい?簡単よ。仕事、仕事、仕事!どうしたら「うまい」、「尊敬される」歌手になるかを考えることをやめないことね。そして前進するために新しいことにチャレンジすることよ。
チェドリンス:外見の美しさについては特に何もしていません。自らに正直に生きるようにしています。声については日々の練習。常に声、テクニック、演技をよくしようと努めています。
Q2 最も尊敬する歌手について教えてください。
グレギーナ:スコットやテバルディなど伝説的なアーティスト達と出会ったことはとてもラッキーだった。いい先生にも沢山恵まれたわ。公演で出会う指揮者、演出家、共演者たちにも多くを学んだ。でも今はメトロポリタン歌劇場のクライグ・ルーテンバーグ!彼って本当ファンタスティック!
チェドリンス:常に自分のパーソナリティを維持しながら、過去や現在の歌手から多くのことを学ぶよう努めてきました。唯一のモデルとして一人だけを挙げることはしません。悪いところもコピーすることになりかねないので。
Q3 ヴェルディについて
グレギーナ:ヴェルディって天才。彼は音楽だけじゃないの。人生を描いたのよ。それぞれの旋律がそれぞれの人生。歌う度に何か発見があるし、だから私はお客さんがもっと面白く聴けるように、工夫が出来るの。
チェドリンス:ヴェルディの作品を演じるには、天賦の才と相当の努力を必要とします。特に私はイタリア人として、この非常に美しく、複雑なこの作曲家の作品に出演できることを誇りに思うのです。
Q4 アイーダについて
グレギーナ:アイーダという人物に心の底から共感する。そして憐れむわ。アイーダ役は技術的にも心理的にも本当に難しい。アイーダは国のため、民のため、全てを犠牲にする。運命と役割を受け入れて、自分を捨てて大義を選ぶの。
チェドリンス:アイーダという役を演じるのは本当に難しいのです。カリスマ性と強さを伴っていなければ、神の慈悲を願うばかりの弱々しいキャラクターになってしまうのです。だからこそ、自らの外観を作り、音楽を正しく解釈し、役に全身全霊で入り込むようにしています。
Q5 日本の観客にひとこと。
グレギーナ:みんなのこと愛してるわ!オペラを見てくれてありがとう!そしてアイーダでまた来日するのを心から嬉しく思ってる。さしみと寿司をたっぷり用意しといてね:ー)!
チェドリンス:皆さんのことを愛しています!次のアイーダ公演を楽しみにしています!