パレルモ・マッシモ劇場 2023 G.プッチーニ「ラ・ボエーム」

ミミ:アンジェラ・ゲオルギュ―
ロドルフォ:ヴィットリオ・グリゴーロ
指揮:フランチェスコ・イヴァン・チャンパ

全4幕 原語上演・日本語字幕付き

2023年6月15日(木)18:30開演 東京文化会館
2023年6月17日(土)15:00開演 東京文化会館
2023年6月22日 (木) 18:30 開演 滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール
※会場によって出演者が異なります。必ず公演の詳細ページをご確認ください。

グリゴーロ! ゲオルギュー!
最高のキャストが実現した空前の舞台

貧しいが希望に燃える若き芸術家たちの愛と死。青春特有の危うさと華やかさが描かれ、だれもが等身大で泣き笑いできるオペラの最右翼が《ラ・ボエーム》だ。
危なっかしいが可憐なミミと、情熱的な詩人のロドルフォの二人を軸に物語は展開し、肺病に侵されたミミの死で幕を閉じる。
プッチーニの音楽がまた秀逸だ。二人の出会いはとびきり美しいアリアと重唱で飾られ、別れは切なすぎるほど美しい。 思い出が次々と蘇った後に訪れるミミの死は、痛いほど心に刺さる。ロマンティックな抒情性の極みというべき旋律が雄弁な管弦楽をまとい、次々と胸に迫るのだ。しかし、だからこそプッ チーニの渾身の音楽の力を十全に引き出す演奏、とりわけ声と音楽性が欠かせない。
その点、このキャストには驚かされる。
グリゴーロの比類ない歌唱力と感情表現、世界一のミミの呼ばれたゲオルギューに加え、もう一組のカップルも若手のホープ、ヌッチオをはじめ申し分ない。
ツボを押さえたカルミナーティの指揮と相まって、 空前のボエームにならないはずがない。

(オペラ評論家 香原斗志)